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「蹴りたい背中」綿矢りさ

「蹴りたい背中」
綿矢 りさ
河出書房新社
2003-08-26
勝手に評価:★★★☆☆

 高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。臆病ゆえに孤独な二人の関係のゆくえは……。世代を超えて多くの読者の共感をよんだ第130回芥川賞受賞作。(河出書房新社HPより)

凄い賞をとった作品ですよね。読んでみてなんとなくそれは分かる気がするんですが、私には合わなかったかも。ハツの心情にイマイチ共感できませんでした。

登場人物はそれほど多くないし、事件が起こるわけでもなくて、傍から見ていると平凡で平和な高校の日常風景が描かれています。でも、主人公の「ハツ」は高校に馴染めていなくて、友達との関係を作ることにも疲れていて、だんだん孤独になっていってしまいます。その一方で、オリチャンというモデルをきっかけに「にな川」を意識し始めていく…少し捻じ曲がっている恋愛と友情のお話です。

この年頃って、大人だろうが同級生だろうが斜に構えて周りを見ている子って必ずいますよね。私もそういう経験はありますから、ハツの気持ちも分かる気がします。友達というグループの輪から離れているけど、本当は寂しいという気持ちも。

でも、この小説のメインである「にな川」への恋心がね…どうも私にはイマイチ共感できないのです。たぶんオリチャンの継ぎ接ぎ写真を見つけたら引いてしまうし。蹴りたいという衝動も湧いたことないし。でも、なんか情けない子を好きになってしまうというのはちょっと分かるかなぁ。

情景や心情の描写、展開の切り換えのリズムが、小説というよりは漫画的で、全体の印象に若さを感じました。高校生特有の表情から相手を察する心の動きは、同世代だからこそリアルタイムで描けたのだろうと思います。引きつける感じがあまり無かったですが、感性の鋭さを感じたので、これからの作家さんなんだろうと思いました。
Author: chiro
ら・わ行の作家 | permalink | comments(8) | trackbacks(5)
 
 

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コメント:
自分は面白く読めましたが、当時のマスコミの熱狂や、これがベストセラーになった事は疑問。
もっと面白い作品があったのにねえ。まあ、美人さんはわかるけど。
comment by: しんちゃん | 2007/09/18 4:03 PM
>しんちゃん
やっぱり芥川賞を受賞したことが更に注目を集めたのでしょうか。
しんちゃんの言うように若いし可愛いしというのもあったでしょうね。
でも、他の方の感想では「良い」というのが意外とありますね。
次は入っていけるといいなぁと思います。
comment by: chiro | 2007/09/18 5:41 PM
コメント、ありがとうございました。気がつかなくてお返事遅くなりました。綿谷さんはこれからの作家さんなんで、今少し見守りたいと思ってます。
例えば、作者とは全然違う世界・違う人間の物語をうまく紡げるか、という点でプロの作家になれるか、というところ辺りを意地悪く見ていたいです。
comment by: Chun | 2007/09/25 3:06 PM
>Chunさん
いえいえ、こちらこそTB&コメントに来ていただいて、ありがとうございました。

Chunさんの意地悪く見ていたいというのには、私も同感です。
自分の周りの世界だけを描くというのは、どんな小説でも面白みに限界がありますよね。
一つの特殊な環境とか舞台を設定できてこそ、小説という気がします。
作家本人の力量も大切だとは思いますし。
この作品で独特の感性の片鱗を感じたので、どんどんそれを活かしていってほしいです。
comment by: chiro | 2007/09/25 4:18 PM
はじめまして、ユーノウからきました!
面白い本はないかと鵜の目鷹の目ですので記事を読んで勉強させていただきます!

綿谷リサと同じ学校ですが一度も会えません…
comment by: 米井 | 2007/10/28 8:26 PM
>米井さん
こんにちは。
レスがすごく遅くなってしまって、ごめんなさい(汗)。
こりずにまた来てくださるとうれしいです。

今のところバタバタしていて、なかなか読書できてないんですが、まだ続けたいという気持ちはありますので、よろしくです〜。

綿矢りさと同じ学校なのですか!
いろんな意味で羨ましいです(笑)。
comment by: chiro | 2007/11/18 10:49 AM
はじめまして、Chunといいます。ずいぶん前にTBをいただいていたのに、気がつかず大変失礼いたしました。これに懲りず、今後ともよろしくお願いいたします。
comment by: Chun | 2008/11/02 4:21 PM
>Chunさん
お返事が大変遅くなってしまって、ごめんなさい。
しばらく読書から遠ざかっていました。
また、そろそろ戻ってこようと思います。
その時はよろしくお願いしますm(_ _)m
comment by: chiro | 2009/01/04 8:31 PM
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trackback by: 早トチリ感想文BOOKS | 2007/09/25 2:59 PM
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