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「子どもたちは夜と遊ぶ(下)」辻村深月

子どもたちは夜と遊ぶ(下)「子どもたちは夜と遊ぶ(下)」
辻村深月
講談社
2005年5月7日
勝手に評価:★★★★☆

 もう、一人の夜には帰りたくない――。残虐非道な事件に潜む、孤独な殺人鬼と彼を操る共犯者の存在。罪の意識に苛まれながらも、二人の間で繰り返される恐ろしい殺人という名の遊び(ゲーム)は、いったいいつまで続くのか!?そして傷つけずには愛せない、歪で悲しい恋の行方の結末とは……。辛い過去を孕んだ事件の真相は少しずつ解き明かされ、漆黒の闇を照らしていく。(カバーより)

下巻は上巻より長かったですが、わりと一気に読めました。

上巻が伏線を張り巡らす作業だったとすれば、下巻はそれの回収です。慎重に、且つ大胆に。最後のどんでん返しは見事なものでした。読者の思い込むように話を持っていって、「何勘違いしてたの?」という返し。狐塚と一緒に呆然としちゃいました(苦笑)。

前回、辻村作品はどんなに重くて哀しいテーマでも、各キャラの結末が用意されていると言いました。今作もきちんとありました。良くも悪くも、それぞれにとってある意味幸福な「終わり」だったんだろうと思います。納得できるものだったし、それぞれのキャラに愛情が持てました。

納得できないことがあるとしたら、一つだけ。「彼」は最後どうしたのか。秋山先生が言った通り「負が生じた」のか、「i」は「i」のままだったのか。恭司の計らいからも、私は前者だったと思いますが、でも、書かれてないからわかりません。そこがもどかしかったです。

じゃあ「彼」がどちらかを選んだとして、それによって結末は変わってしまうのか、と言われると複雑です。きっと変わらないでしょうから。「彼」が消えること、そして、存在は生き続けること。これを「彼」が月子に伝えているシーンは、切なくてやるせなかったです。

辻村作品の特徴として、もう一つ。最終章のスパートをかけた辺りからは泣けます。感傷的になるとか、そういう生易しいものではなくて、有無を言わさない涙というか(苦笑)。堪え切れなくなっちゃうんです。でも、今回はそこまでじゃなかったです。感傷的になるところまででした。それに気付いた時、「あぁ、私はとても幸せな人生を送っているんだな」と心底思いました。良かった、泣けなくて、と。
Author: chiro
た行の作家(辻村深月) | permalink | comments(4) | trackbacks(3)
 
 

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コメント:
chiroさん、こんばんは。
お返事すっかり遅くなってごめんなさい。

chiroさんのレビュー読んでこの物語のラストをなんとなく思い出してきました!
「彼」が月子に伝えてるシーン、切なかったですね。
いつか月子が思い出すといいのになって思いました。

comment by: なな | 2008/01/04 9:59 PM
>ななさん
こんにちは☆
こちらこそ今頃のTBですみません(汗)。

気持ちが重くなる話ではありましたが、月子が思い出したかどうかとか、その後どうなるのかとか…気になりますね。
「ぼくのメジャースプーン」以外でもリンクがあったらなぁと思います。
comment by: chiro | 2008/01/05 12:30 PM
T Bさせていただきました。
作者の作品を読んだのは、2作目なのですが、切なくなるような内容でした。
でも最後は救われた気がします。
comment by: | 2008/03/08 8:43 PM
>花さん
こんにちは〜。
TBありがとうございます!
只今開店休業中でして・・・(汗)。
戻り次第TBさせていただきます☆

辻村作品では、どれもラストの余韻が好きです。
そして、作品同士のリンクが多いのも特徴です。
ぜひ制覇してみてください♪
comment by: chiro | 2008/05/21 12:12 PM
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子どもたちは夜と遊ぶ(下)辻村 深月 講談社 2005-05-10 もう、一人の夜には帰りたくない―。残虐非道な事件に潜む、孤独な殺人鬼と彼を操る共犯者の存在。罪の意識に苛まれながらも、二人の間で繰り返される恐ろしい殺人という名の遊びは、一体いつまで続くのか!?
trackback by: + ChiekoaLibrary + | 2007/03/02 5:25 PM
子どもたちは夜と遊ぶ(下) 辻村 深月 上巻を読んでから1ヶ月弱。読んでみて思うのは、やっぱり続けて読むべきだったって事でした。すっかり騙されていた訳ですが、事実がわかってから読むとどう違うのかが気になります。 iとθの殺人ゲームによって人がどん
trackback by: ナナメモ | 2008/01/04 9:54 PM
子どもたちは夜と遊ぶ 辻村深月 講談社 2005年5月          D大学で論文を募集し、狐塚か浅葱のどちらかが、最優秀賞をとると思われていたが、「i」 と名乗る匿名の人物に奪われてしまう。一方、、「i」 と「θ」による殺人ゲームが始まる
trackback by: <花>の本と映画の感想 | 2008/03/08 8:39 PM