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「ぼくのメジャースプーン」辻村深月

ぼくのメジャースプーン「ぼくのメジャースプーン」
辻村深月
講談社
2006年4月
勝手に評価:★★★★★

 「ぼく」は小学四年生。不思議な力を持っている。
 忌まわしいあの事件が起きたのは、今から三ヶ月前。「ぼく」の小学校で飼っていたうさぎが、何者かによって殺された……。大好きだったうさぎたちの無残な死体を目撃してしまった「ぼく」の幼なじみ・ふみちゃんは、ショックのあまりに全ての感情を封じ込めたまま、今もなお登校拒否を続けている。
 笑わないあの子を助け出したい「ぼく」は、自分と同じ力を持つ「先生」のもとへと通い、うさぎ殺しの犯人に与える罰の重さを計り始める。
 「ぼく」が最後に選んだ答え、そして正義の行方とは!?(カバーより)

辻村作品は、仕掛けも内容も大きなものが多いので、考えさせられることが多いです。

小学四年生の「ぼく」とふみちゃんを中心に物語は展開していきます。このくらいの年頃って、こんなに真っ直ぐで真剣だったろうかと思いました。痛々しいくらいに真っ直ぐで、他にも選択の余地はあるのに「これしかないんだ」と思える一途さ。誰かを守りたい、助けたいと思う気持ち。大人になると薄れてしまう大切な感情がそこにはありました。

そして、「ぼく」と「先生」の間では、罪と罰のバランスの難しさが延々と語られています。どこからどこまでが罪なのか。どう罰すれば相手は反省するのか。相手が反省できない場合に「いなくなる」という罰を与えたとして、自分は満足できるのか。もし相手が反省できたとして、それは満足できるものなのか。「ぼく」は、ふみちゃんのため、自分のために、一生懸命答えを出そうと考えます。自分をボロボロにして、擦り減らしてまでも考えます。彼が出した答えは、驚くべきものでした。

彼には敵わないなぁと思いました。こんな彼に一生懸命支えられて、ふみちゃんは幸せな子だと思いました。でも、彼をそこまで支えていたのもまた、ふみちゃんなんだと思います。

最後の最後に見えた希望の光には、何も言えなくなりました。胸がいっぱいでした。彼らに出会い、一緒に悩んで、時間を共にできたことがとても幸せでした。内容は重かったはずなのに、あのラストの清々しさにはやられました。
Author: chiro
た行の作家(辻村深月) | permalink | comments(4) | trackbacks(5)
 
 

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コメント:
明けましておめでとうございます。
今年もよろしく〜♪

これのラストには、上手い!とおもわず膝を叩いてしまいました。
まさかあれをヒックリ返すとは思いませんでした。
あんなに語りあったのも複線かよ、とツッコミはいれたけど。
comment by: しんちゃん | 2008/01/02 7:25 PM
あけましておめでとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願いします☆

なんとなくラストのどんでん返しは予感がありましたけど、いざそうなるとビックリしました。
最後の最後で上手いことやられましたねぇ。
comment by: chiro | 2008/01/03 10:40 AM
うわ〜ラストのどんでん返しってどんなだったんだろう?
やっぱり再読しかないかしら…
新刊も出ているんですよね。
そっちも気になるし…
comment by: なな | 2008/01/04 10:06 PM
>ななさん
ここで答えられないのが残念です(笑)。
私の中ではどんでん返しは2つあります。
ぜひ思い出せるように再読をオススメします☆

新刊は去年から積んでます(汗)。
今年初は辻村さんにしようかと考え中です。
comment by: chiro | 2008/01/05 12:34 PM
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trackback by: + ChiekoaLibrary + | 2007/02/26 7:05 PM
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